- 子どもが2歳を過ぎた、もしくはもうすぐ2歳なのに、歩かない・しゃべらない
- うちの子はいつ歩いて、いつしゃべるんだろうと心配
- 2歳で歩かなかった・しゃべらなかった子のその後の様子が知りたい
こんなお悩みを持つ方に向けて書いています。
うちの娘も2歳で歩かず、しゃべらない子でした。
娘は現在4歳です。
この記事では、下記のことについて紹介していきます。
うちの娘・もち子が、
- 初めて歩いたとき
- 初めてしゃべったとき
娘・もちこの
- 発育歴
- 歩かない・しゃべらない以外に気になっていたこと
- 現在の様子
そして、
- 母・つくし(私)の過去と現在の思い
よろしくお願いします。
この記事を読んでいただく前に
読者の方にお願いしたいこと
今、この記事を読んでくださっている方の中には、
「我が子の発達がゆっくりで心配・・・。 同じように発達がゆっくりだった子でも、障害や病気はなく健常児だった子の例が知りたいな。
と思ってここにたどり着いてくださった方がいるかもしれません。
結論を言ってしまいますと、娘はある診断を受けています。
なので、そういう思いで読んでくださっている方のご期待には、残念ながら沿えない内容になっています。
すみません・・・。
この記事の下の方にはその診断名も出てきます。
「今、それは知りたくないな・・・」と思われる方は、このままそっとページを閉じていただいた方がいいかな、と思いますので、ご遠慮なくそうしてくださいね。
最終的には、
「ある診断は受けたけど、母も子も、今はそれなりに元気にやってるよ!」
という内容にはなっているものの、
読み進めていく過程で辛くなってしまわれたら、迷わずそのままページを閉じていただけたらなと思います。
よろしくお願いします。
事実を書いていきます
本当は、娘のことはブログには書かないつもりでした。
だけど、
世界のどこかには、私と同じ経験をした人がいて、思いを分かり合える人がいるかもしれない。 その人と繋がることができたら、どんなに素敵で、どんなに心強いだろう。 それは回りまわって、娘のためにもなる。
そう思うことができたので、娘のことを書いてみようと決心しました。
もしかしたら、お子さんの発達に悩まれる方にとっては、ショッキングな内容や、不快に思わせてしまう内容もあるかもしれないです。
ですが、娘のことも、私の思いも、事実を書かなければ意味がないかな・・・と思いますので、包み隠さず事実を書いていきたいと思います。
それが、今お子さんの発達に悩む方の気持ちを軽くするお手伝いにもなるならもっとうれしいです。
よろしくお願い致します。
前置きが長くてすみません。
2歳で歩かない、喋らない子だった娘がついに歩いたとき
娘は、2歳2ヶ月で初めて歩きました。
とある休日のお昼12時半ごろ、夫と娘が部屋で遊んでいた時のことです。
夫が、娘の脇腹を両手で支えていましたが、何気なく手を離した瞬間、
娘がそのまま「トトト…」と夫の方に向かって2〜3歩歩いたのでした。
本当に突然!という感じでした。
それまでは、伝い歩きまではしていたものの、一人で歩こうとする気配はまったくありませんでした。
なので、歩くのはまだまだ先かな〜と思っていたところでした。
「え!?え!?もちこ、今、歩いたよね!?」
「お願い!!もう1回見せて!!!」
普通なら、もっと早く、当たり前のようにやってくるこの日。
私たち夫婦にとっては、まるで目の前で奇跡が起こったような、そんな感覚でした。
待ってたよ。ずっと待ってたよ…!
気づけば私の目には涙がたまっていました。
2歳で歩かない、しゃべらない子だった娘がついにしゃべったとき
娘が初めて言葉を話したのも、2歳2ヶ月の頃でした。
初めて歩いた日の5日後のことでした。
その頃娘は、療育に通っていました。
療育施設で着替えをしようとした時のことでした。
娘が着ようとした服に、犬の絵が書いてありました。
それを見た療育のスタッフさんが、
「それワンワンかな?」と娘に聞いたところ、
「ワンワン」と娘が言ったのでした。
初めてしゃべるときは、私に向かって「ママ」とか「かーか」って言ってほしいな、なんて夢見てましたが、
そんなことは一瞬でどうでもよくなり、
「娘がね!娘が!ワンワンって言ったの!!」
と世界中に向けて叫びたい思いでした。
それまでの娘は、喃語も一切話しませんでした。
口に出すのは「あー」「うー」ぐらいで、
とにかく声を発すること自体が少なかったなぁというのを覚えています。
歩くこと、しゃべること。
当たり前のようにできるようになっていくことだけど、
私にとっては長い長いトンネルをくぐりぬけて、やっとたどりついた場所のように思えました。
2歳で歩かない、しゃべらない子だった娘の発育歴
娘は、歩き始め、しゃべり始めが遅かっただけでなく、産まれてからずっと発達がゆっくりでした。
娘の発育歴は、下記のような様子でした。
- 首すわり・・・3ヶ月
- 一人座り・・・11ヶ月頃
- ズリバイ・・・1歳3ヶ月
- ハイハイ・・・1歳6ヶ月
- 寝返り・・・1歳6ヶ月
- つかまり立ち・・・1歳9ヶ月
- 高バイ・・・1歳10ヶ月
- つかまり歩き・・・1歳11ヶ月
- 一人で歩く・・・2歳2ヶ月
- 言葉を話す・・・2歳2ヶ月
こんな感じで、首すわり以外は、できるようになるまでに平均の2倍以上の時間がかかっていました。
一方、身長、体重の成長は順調でした。
歩けるようになる前は、体は大きいのにハイハイしてるので、とっても違和感があったのでしょうね。
子育て支援センターのプレイルームなどに遊びに行くと、やたらと視線を感じ、それがけっこう辛かったです。
そんな視線になんだかどうしようもなく悲しくなって、足早にプレイルームを立ち去ったこともありました。
歩かない、喋らない以外に気になっていたこと
娘が歩かない、しゃべらない以外に気になっていたことは、主に以下の2つでした。
- 人見知り・場所見知りが激しい
- 癇癪が激しい
人見知り・場所見知りが激しい
娘・もちこにも、8~9ヶ月ぐらいのときに、赤ちゃんなら誰もが経験する普通の人見知りはありました。
知らない人にベビーカーを覗き込まれると泣き出す、というようなものです。
だけどもちこは、1歳半ごろから尋常じゃないくらい人見知り・場所見知りが激しくなっていきました。
私が一緒にいても、その場に知らない人がたった一人いるだけで、完全に固まるか、泣き続けました。
例えば、私がもちこを連れて友達とランチに行ったときのことです。
ランチしている間、もちこはほんの一瞬も私の膝から降りられず、ずっと泣いているのです。
2時間くらいは平気で泣き続けました。
そのときは、持ってきたもちこ用のごはんも全く手をつけずに、泣き疲れてそのまま眠ってしまいました。
実のおじいちゃんにも、強烈に人見知りをしていました。
部屋におじいちゃんと2人きりになると、大泣きして必死で助けを求めていました。
おじいちゃんはさぞ寂しかったことでしょう・・・
場所見知りも、同じ1歳半ごろから激しくなりました。
人見知りを少しでも直してあげたいと思った私は、娘をあえて人が多い場所によく連れていくようになりました。
周りに人が多いことが娘にとって「普通」になっていけば、人に慣れて、人見知りも直っていくと思ったからです。
苦手な場所にあちこち連れて行かれることは、今思えば娘にとってはストレスだったかもしれません。
ママ間違ってたかも・・・。もちこよ、ごめんね。
主に、赤ちゃん~小学生未満の子たちが集まるプレイルームに行きました。
が、友達とランチに行ったときと同様、抱っこから降ろそうとすると、娘は私にしがみついて、絶対に離れようとしないのです。
たくさんの子どもたちがわいわい遊んでいる広場で、私と娘はポツンと2人きり、すみっこでただただ座っているのでした。
みんな楽しく遊んでいるのに、私たち親子だけ馴染めない。
このときのなんとも言い表せない、虚しさと惨めさが入り混じったような気持ち・・・。
私だけ見ている世界が違っているような気がしました。
(子の人見知り・場所見知りは4歳になった現在ではだいぶ変わってきています。
この辺りのことはまた別の記事で書いていこうかな、と考えています。)
癇癪が激しい
もちこは、2歳半ごろから激しい癇癪を起こすようになりました。
要求が通らなかったり、自分の思い通りにいかないことがあると、激しく泣き叫びました。
たとえば、私がもちこと公園に行こうとしたときのことです。
私が連れて行こうとした公園と、もちこが行きたかった公園が違っていたんだと思います。
途中まで歩いたところで、「こっちじゃない!」と気づいたのでしょうね。
もちこは、激しく泣いて怒り、そこから一歩も動かなくなりました。
何を言っても泣き叫び、抱っこしようとしても拒否。
目の前の家の人が玄関から出てきたり、道行く人がみんな振り返るぐらいの激しさでした。
2歳で歩かない、しゃべらない子だった娘の現在
現在4歳の娘の様子
現在4歳になった娘・もちこのことを簡単に紹介するとこんな感じです。
ー性格ー
- 少々シャイ
- 慎重・真面目
- 甘えんぼ(いまだに「抱っこー!」よくあります。)
- 家ではおしゃべり・おふざけ大好き
- 外では良い子、家では超ワガママ
ー好きなことー
- 食べること(好き嫌いほぼゼロで、本当によく食べます)
- 保育園の先生大好き
- 折り紙や画用紙で何か作ること(手先は器用な方)
- パパ、ママと遊ぶの大好き
- ごっこ遊びが大好き(最近は特に動物になりきるのにハマっています)
ー少し心配なところー
- 環境に慣れるのに時間がかかる
- 初めての場所、状況にドキドキしやすい
- 敏感(感覚に敏感です。人の言い方やちょっとした態度の違いにも気づいたりします)
- お友達と仲良くなるのに時間がかかる
- 追いかけっこなど、勢いのある遊びが苦手
娘に病気や障害はあったのか
結論を言ってしまいますと、娘は2歳半のときに知的障害・自閉症と診断されました。
ひとつ前の項目で、現在の娘の心配なところとして下記のことをあげました。
- 環境に慣れるのに時間がかかる
- お友達と仲良くなるのに時間がかかる(=コミュニケーションが苦手)
こういった点から自閉症と診断されたようなのです。
(知的障害は、標準の発達レベルの半分を満たしていないと、そう診断されると先生がおっしゃっていました。
半分だったか7割だったかはあやふやです。すみません・・・。)
だけど、親だからでしょうか?
「本当にこの子が自閉症なの?」と思ってしまうんです。
今では、聞かれたことには答えられるし、指示も通るし、私がニコッとすればニコッとして、
「もちこはね、ママのことだーいすき!」
なんて言ってくれるかわいいもちこ。
病院の先生は、診察室でのもちこの姿と、検査結果の紙切れに書いてあることしか知らない。
これでもちこの何が分かるの?
自分より体の小さなお友達のお世話を焼いているもちこ。
遠足で通った狭い道。
歩くのが速いお友達がもちこの後ろにいたとき、「先に行く?いいよ」と道を譲ってあげたもちこ。
どれもこれも、病院の先生が知らないもちこばかり。
総合病院の立派な先生だって、誤診することくらいあるさ。
だって、もちこの姿の8割くらいは知らずに診断してるんだもの。
こんな風に思ってしまうんです。
専門の方が見れば、診断するには十分な要素が揃ってるんだろうな、と頭のどこかでは分かっているんですけどね・・・
自閉症と診断されてから2年近くが経ちました。
初めて診断されたときのショックは和らいだものの、まだ完全には受け入れきれてないような、そんな自分がいます。
「どうか違っていてほしい」これが本音なのかもしれません。
本当は、
「発達障害なんてなんのその!」
「乗り越えてみせる!のぞむところよ!」
そんな風に言える肝っ玉母さんになりたいです。
だけど、私にはなかなか難しいようで・・・
前向きになったりネガティブになったり、
「世界で一番幸せにしてあげる!」と思った5分後には
「あー、なんでこんな忙しいときにそんなめんどくさいこと言ってくるかなぁ~」なんて思ったり、
感情はあっちとこっちを行ったり来たりです。笑
発達が気になる子の育児は想像以上に大変です。
「発達で心配なところ」はないならない方がいいと思うのです。
ただ一つ言えるのは、
「もちこ、君に出会えた人生でよかったよ」
これだけは一生変わらない自信があります。
まとめ
過去と現在の違い(母・つくしの思い)
相変わらず、もちこの成長は平均よりゆっくりです。
心配なところもいくつかあります。
それでも、私の中で過去と現在で明らかに変わったことがあります。
それは、「気持ちが楽になった」ということです。
もちこの発達が本格的に気になりだしてきたころ、私は相当思い詰めていました。
毎日毎日、もちこが「健常児」であることを証明してくれる情報をネットで探しました。
発達障害のチェックリストを見つけては、
当てはまる、当てはまらないを数えて一喜一憂していました。
そしてついに知的障害・自閉症と診断されたとき、人生が、世界が終わった気さえしました。
あの子も、あの子も、みんな普通だよ?
どうしてうちだけ?
どうしてもちこなの?
お願い誰か、違うって言って・・・!
全部全部なにも心配いらないよって言って・・・!
そう思って、帰りの車で泣きました。
自分を強く責めるようにもなりました。
妊娠中、無理して残業してたから・・・。
妊娠中、飲食店に行ったとき、近くにタバコを吸ってた人がいたのにすぐにお店を出なかったから・・・。
1歳のとき、私がもちこの頭をぶつけちゃったから・・・。
全部全部、自分のせいのような気がしました。
石ころがたくさん詰まった大きなリュックを背負いながら、たった一人で知らない場所を彷徨っているようでした。
歩いても歩いても、背中の石ころは軽くなることはなく、どんどん重たくなっていきました。
その頃が、人生で一番辛かった時代かもしれません。
それから2年経った今、もちこはゆっくりながらもずいぶん成長してくれました。
心配なところは色々あるものの、
「初めて歩いたのも、しゃべったのも、2歳を過ぎてた」と言うと驚かれるくらいです。
自閉症と診断されたばかりの頃は、「自閉症」という言葉が私に重くのしかかり、
頭の中は常に「自閉症」という言葉でいっぱいでした。
だけど今は、自閉症という言葉は、だいぶ頭の片隅の方へ追いやられています。
無理やり追いやったのではなく、自然と小さくなり、気づけば隅っこの方へ移動してくれていたような感じです。
思っていたよりも未来は明るかった
「もちこがこうなったのは私のせい」と自分を責め、自分が何かを楽しむことにも罪悪感を感じていた私でしたが、
今は、大好きな友達と話して心から笑ったり、
療育で出会ったお母さんたちと子育てについて語り合ったり、
ずっとやりたいと思っていたブログを始めることもできました。
暗い未来しか想像できなかった私でしたが、今は、
「いつか、もちこと2人でカフェに行って、時間を忘れるぐらいおしゃべりしたい」
「家族で富士山に登りたい」
なんて夢も持っています。
心配しかしてなかった私でしたが、
「なんとかなるさ」と思える時間が増えてきました。
子どもの発達・成長は千差万別で、
「発達の気になる子」ならなおさらかもしれません。
だから、「発達がゆっくりなお子さんは絶対こうなるよ!」
と私の立場でお伝えすることは難しく・・・。
「発達はゆっくりだったけど、健常児だったよ!だから大丈夫!」
という希望を示すこともできないのが歯がゆいのですが・・・。
今、お子さんの発達に悩み、辛い気持ちでいるお母さんがいるのなら、
「お母さんの気持ちが今より楽になる日はきっとくるよ。だから、一緒に支えあおう。」
とお伝えしたいです。
「思っていたよりも未来は明るかった」
2歳で歩かない・しゃべらない子を育てた経験のある一人の母親が、今そう感じていることを知っていただくことで、
今辛い思いをされているお母さんの気持ちが、ほんの少しでも軽くなるならうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。